ことばのたからばこ

溢れたことばを綴ります。たからばこにそっとしまうように。

うし。

 

 

赤が目の端をちらちら舞う

 

 

なんだと思えば

 

 

最後に会った君の赤いショール

 

 

おかしいなあ

 

 

きみはもういないはずなのに

 

 

写りもしないものが

 

 

過去へと引きずりこむ

 

 

今ここにいることさえ許してくれないなんて

 

 

きみはずいぶん欲張りだね

 

 

その赤が目に焼き付いて離れないのは

 

 

闘牛も同じか

 

 

いやぁ闘牛のほうがまだましか

 

 

捉えるべきものがないわたしは

 

 

どこにもいけず、ただここで

 

 

想いを馳せているだけ。