ことばのたからばこ

溢れたことばを綴ります。たからばこにそっとしまうように。

きらい。もだいじな感情

 

「すき」があるってことは、「きらい」もあるってこと。

 

人は、比較なしにはなにも感じられない。

 

「幸せ」は、「幸せじゃない」があるから感じられる。

 

好きなものばかり見ていると、たしかに幸せは感じられるけど、

 

それは、毎日の中で嫌なこともあるから。

 

だから、好きなもの、好きな人が輝いて見える。

 

 

あたしはずっと、きらいなものとか醜い感情は、自分の中から消し去ろうとしてきた。

 

清く、まっすぐで、正しく、真っ白な。

 

そんなイメージ。

 

そんな人になりたい。と思ってきた。

 

でも、人間なんやから。

 

すきなものばかり見てても、きらいなものはなくならない。

 

どれだけ消そうと思っても、醜い感情は消えてなくなったりはしない。

 

だいじなのは、うまくわたしを使いこなすことなんやろうなぁ。

 

 

なんだかめちゃめちゃ苦手な人がバイト先に居て、

 

なんでだかほんとにイライラするしムカつくし、

 

心の中でわぁーって言うんやけど、

 

なんだか自分が汚れちゃったみたいで。

 

なりたかった自分とはぜんぜんちがくて。

 

でもさ、そんだけ人にたくさんの感情を抱けるって、

 

人生として見たらすっごいおもしろいよね。笑

 

だから、きらい。も醜さも、我慢しないことにした。

 

押し込めて、なかったかのようにするなんて、

 

あたしの感情がかわいそう。

 

そしたら、いままで意識してなかったきらい。が分かるようになってきて、

 

そのきらい。に、なんで?って聞いて見ていくともっと自分のことがよくわかってきた。

 

なんかねー不思議なんやけど、

 

きらい。を押し込めてたときの愛とはまた違う種類の愛にも満たされるようになってきた。

 

なんていうか、

すべてを。ほんとに、すべてを静かに受け入れるような愛。

 

きらい。を押し込めてたときのは、

 

あったかくてやさしくて、毛布のような柔らかい愛だった。

 

でも、そこに深みが出たみたいな。

 

まだまだ、ぜんぶを、受け止めきれてなかったのかもね。

 

どうせ1つの人生をまるごと経験できるなら、

 

すき。もきらい。もどっちも味わいたいな。